◆今は大盛りはやっていません◆
市内に、人気の中華料理屋さんがあります。
このお店の人気メニューは塩焼きそば。狭い店内、昼時はほとんどの人が塩焼きそばを食べています。人気の秘密は自家製麺と食べ飽きない味、そして量。
普通サイズでも、お皿からあふれるほど盛られてきますが、大盛りはその倍ぐらいの高さに。
そんな量でも、値段はちょっとアップするだけなので、店に来る男性の半分ぐらいは、「焼きそば。大盛りで」と注文します。
この人気の焼きそば大盛り、年末年始やお盆休みの頃になると、入り口に「大盛りはやっていません」という張り紙が貼ってあります。注文しても、店員さんは「今はやっていません」と言うだけ。
そう言われると、お客さんは「じゃあ、普通で」と注文を変更します。
普通盛りは変わりなく提供しているのに、大盛りはできないと一方的に言われて、怒ったり、食い下がったりする人はいません。当たり前の様に従います。
大盛りを出さない理由について説明はありませんが、お客さんは焼きそばを食べるために、お店に協力しています。
◆断る会社◆
先日、NHKで今、話題になっている長時間労働について取り上げた番組をやっていました。
あるIT企業では、取引先の依頼に、どこよりもスピーディーに対応しないと生き残っていけない、と話していました。その結果、毎月の残業時間は40時間です。
同じ番組で、建設現場の資材レンタルの会社も紹介していました。
この会社は、残業時間を減らすための工夫として、“仕事を断る”ことを取り入れていました。
予定直前の変更依頼や無理な要望については、やんわりと、でもはっきり「それはできません」と女性社員が対応していました。この会社では残業をほぼゼロにした、と紹介されていました。
“仕事を断ったら、お客さんがいなくなるのでは?”と普通は考えますが、そこは、取引先をたくさん増やすことで解消している、とのことでした。
あーー、なるほど。それなら、なんとかなりそうです。
もちろん、業種によってできるできないはありますが、参考にできるところは自社に取り入れていって、少しでも残業を減らすことができれば、働く人の負担も減らすことができますし、会社の経費も減らせます。
でも、“飲み会も断れないのに、お客さんの依頼を断るなんてできない”、
“断るぐらいだったら、自分が無理して対応すればいい”。と考える人も多いのではないでしょうか。
そこで、当社でうまくいった、断らなくてもいい、断り方を紹介します。
◆たった、これだけのこと◆
当社ではお客さんから依頼を受けるとき、条件を書いた書式をお渡ししています。そこには、
・1台の作業時間は1時間半です
・作業開始時間は9:30~16:00です
・日曜祝日は対応できません
と書いてあります。その理由は
・会社の始業時間は9時。出張する場合、30分程度の移動時間があるので作業開始時間は9:30。
・会社の終業時間の17:30までに作業完了するために、最終の作業開始時間は16時
・日曜祝日は弊社の休業日。
という意味です。
こう書いておくと、ほとんどのお客さんがこの条件に沿って、日程調整をしてくれます。
たまに「この16時って、どういう意味ですか?」と聞かれることもありますが、「当社ではこの様になっています」と書式を見ながら説明すると、納得していただけます。
この書類を作ったことで、ずいぶん仕事のやりくりが楽になりました。
何よりも、“残業前提の仕事”がなくなったことは大きいです。
この書式は、メールで送ったり、自社のホームページからダウンロードできるようになっていて、
今では、こちらから何も案内しなくても、勝手にFAXで送られてくるようになりました。
たった、これだけのことで仕事が楽になります。
残業が減らなくてお困りの方、ご相談ください
山口が一緒に減らし方を考えます
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2016年12月29日木曜日
仕事の断り方 恵那通信No18より
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