ある地方都市で、自動車の販売、整備を行っている会社があります。
この会社の若い社長とは、会合で一緒になり、お話をするようになりました。
この会社、とにかくすごい台数を売っているとのこと。
どんな方法でやっているのか、お話を聞いてきました。
この会社は地域に3店舗。
中核となる店舗には広い展示場に軽自動車がずらりと並び、
奥には整備工場があります。
お客さんを接客するスペースには、車のカタログや雑誌が並び、
その合間に自動車メーカ別にチラシが並んでいます。
チラシに載っている車種や価格はメーカによって違いますが、
チラシのレイアウト、内容などはどのメーカも同じ。
「ナビ付お得パッケージ」という特典も全く同じ内容。
さらに、少し前に発行されたであろうチラシも全く同じレイアウト。
チラシを毎回作れば、コストもかかるし、
反応率も変わります。
それであれば、実績のあるチラシを使い回した方が合理的です。
ここでは、軽自動車から普通乗用車、輸入車を販売しています。
その中でも売れ筋は軽自動車。
毎月150台ほど売れるそうです。
1年間に1000台以上売れるっていうのはすごい台数ですね。
チラシを見ると、軽自動車のプライスが印象的です。
”99.8万円”、”124.8万円”、”129.8万円”などと5種類ぐらいしかありません。
車の販売は結構複雑で、金額は見積もってみないとわからない。というところがあります。
車種、グレード、装備などで条件が変わります。
一律価格で売っているお店というのはあまり見たことがありません。
おそらく、このお店がたくさん売れるポイントは一律価格にあります。
面倒な見積をやめて、最初から値段と条件を提示し、
あとは、買う側の判断にまかせるという販売方法。
ちょうど、オーダーメードのスーツを作るか、
S、M、Lでサイズ分けされた、既成のスーツを買うか
に似ています。
見積には、車の諸条件を入力し、更に値引きまで入れます。
値引き額は、営業マンによってそれぞれ。
値引き額などの交渉で商談に時間をかけていたら、
とても、毎月150台も売れません。(1日5台以上売らなければならないのです)
だったら、最初からお買い得な値付けをして、
見積書を作る必要がなければ、効率的です。
さらに、これなら誰でも売れます。
熟練の営業マンも、新人の人も
同じ結果が出るなら、コストが安い人を使うのが普通です。
車はほとんどが新古車
未使用の登録済み車。
最近はメーカ間の販売シェア争いのために、新古車が増えています。
新古車の引取先があれば、販売店も登録を増やし、メーカからのリベートを増やします。
新古車は、新車のように、グレードや装備、色を選ぶことはできません。
その代わり安くて、すぐに乗って帰れるというメリットがあります。
どちらを選ぶのかは、購入者次第。
選択肢が増えるのは悪いことではありません。
ちなみに、これと同じ方法を取っている会社は
他の地域にもたくさんあります。
我が家の新聞の折り込みチラシにも毎週土曜日になると、
軽自動車ばかりのチラシが何枚かあります。
この方法は、**総研が広めているといことを聞きました。
地域の有力販売店に、この方式を採用しないか?
と声をかけているようです。
実績があるやり方なので、導入効果は高いと思います。
(その分、**総研に払うものも大きいと思いますが)
参考にすべきは、
「今までセールスマンが見積書を用意しないと売れないと思っていたものでも、
見積書無しで売れるものがある。
それは、100万円以上でも可」
ということです。
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