2017年1月4日水曜日

倒産した会社の社長はどうしてる?

不朽の野球マンガ”ドカベン”の
名物キャラクター、岩鬼正美

彼は、父親が建設会社を経営する、裕福な家庭に育ちました。
お手伝いさんに囲まれ、何不自由のない子供時代を送ります。

しかし、彼が高校2年生の時、
建設会社は倒産。

父親と母親は住んでいた家を取られ、
主人公山田太郎と同じ、貧乏長屋に住むことになりました。
慣れない貧乏長屋生活で、母親が倒れ、一時危篤にまでなりました。

このエピソードは強烈で、
子供心に”倒産すると、悲惨な末路が待っている”
”友達とも二度と会えない”
”他人に後ろ指をさされて生きていかなければならない”
などと思っていました。

実際、家業の取引先の中には、代金の支払いが滞り、
”ある日、いなくなってしまった人”もいないわけではありません。

以前は、そんな荒っぽいやり方で、
売掛金をなかったことにしてしまう人もいましたが、
最近は少なくなりました。

現代の倒産を、一言で言えば、マイルド

できるだけ、他人に迷惑をかけず、
倒産後の自身の再生を視野に入れた、
倒産方法が流行(?)しています。

私の知り合いは、以前、法人向けの会社を経営していました。
本業では大手の取引先もあり、事業環境は恵まれていましたが、
社長さんは山っ気が強いのか、いろいろな分野に挑戦、
残念ながら、本業の方はたたむことになりました。

しばらく、会うことがありませんでしたが、
ある時、近所のお弁当屋さんでばったり遭遇。
「今、どうしているのですか?」とおそるおそる聞くと、
「今、この近くでリサイクルショップをやっているよ」とのこと。

そこは、ブックオフのような今風のリサイクルショップではありませんでしたが、
家電品や家具、自動車用品(タイヤのホイールとか)、自転車が店頭に並べられ、
格安の値札が付いていました。

その後、店舗を引っ越し、
以前よりも大きなお店になりました。
商品も充実。古いレコードやオーディオセット、
子供用の自転車やおもちゃなど、商品ラインナップも充実してきました。

そういえば、家に使わなくなった家具があったな、
と思い、引き取ってくれるか相談したところ、
「いいよ」とのことで、早速持って行くことに。
金額は500円にしかなりませんでしたが、家の中が片付いて、
我が家の奥さんも、満足です。

ついでに色々と聞いてみました、
「商品って、どうしているの?」
「持ち込んだものを買い取ることもあるけど、
 専門の業者があって、そこから仕入れてくるよ」
「倒産した会社の、備品や資材をまとめて買い取ったりもする」
「売れるものも、売れないものもあるから、片付け代みたいなもんだね」

なるほどね。

慣れてくると、目利きができるのか、
価格設定に迷いもありません。
買取も販売もあっという間でした。

小資本ではじめられるリサイクルショップ(兼回収業)は
ピッタリな仕事なのでしょう。

現場で、商品を運んだり、倉庫を片付ける姿は
楽しそうでした。

迷惑がかかった人もいると思いますが、
今はうまくまわっていて、よかったじゃない。

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