営業マンだったころの話。
期の初めに、営業マンは、それぞれ”目標”を立てろ、と言われました。
目標とはずばり”売上金額”
文章で書くと、今期の目標は”目標を必達することです”(笑)となります。
目標は概ね、先期の実績の5〜10%増し。
毎回、”売れた金額が実績”だった私の場合、来期も同じ売り上げ実績を上げられるか、まったく見通しはありませんでしたが、「ま、こんなものかな」ってな感じで作って、提出していました。
これを、課長がまとめ、
それを、部長がまとめ
さらに、支店長がまとめ
全国で集まってきたものを社長がまとめ、
株主総会で提案する
みたいな感じだったと思います。
それぞれの立場でコミットメントする人がいると言うこと。
ただし、途中の”まとめ”は、かなり”期待値”も含まれているようで、
5%増しが、10%、15%とどんどん増えていました。
日本の経済成長率が0.5%前後(2016年)なのに、突出して15%も売上が増えるほど、取引先が変わったり、顧客が増えたりするほど革新的な会社ではないので、当然、そんな目標に達することはできません。
ということで、期の終わりが近づき、先が見えてくると、課長や部長があちこちに走り回っていたのを思い出します。
新聞やメディアなどで、”急成長企業”というのを見ます。
新しい分野の挑戦や、新しい方法などで、毎年”売上を倍々ゲーム”で増やしている、と言う記事を見ると、「おー、世の中にはすごい人がいるものだ」
と感心します。(と同時に、それができない自分に嫌悪を持ちます)
ソフトバンクやユニクロ、ニトリなどはその代表でしょう。
一方、世の中には”売上を買う”会社も珍しくありません。
広告の費用を増やせば売上が上がる事業であれば、
お金を借りてきて、たくさん広告を打ち、
売上を上げている会社も少なくありません。
お金がつきるのが先か(借り入れできなくなるまで)、
事業が軌道に乗るのが先か
競争ですが、残念ながら、うまくいかないところも多くあるのは事実です。
先日、カメラのキタムラが店舗を大量閉店するというニュースを見ました。
町のカメラ屋さんに変わって、大量出店していましたが、
あっという間に、ネガフィルム市場は消滅。今やデジカメ市場も風前の灯火。
売るものがなくなりつつあります。
大量出店で売上も増えたと思いますが、
その時の利益は大量閉店のために、取っておく必要があったかもしれません。
禍福はあざなえる縄のごとし
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